きつ音にこまるみなさん

「きつ音」にこまるみなさんへのメッセージ

 

「きつ音」にこまるみなさんへのメッセージ

きつ音に悩むみなさんに伝えたいことを7つのメッセージにまとめました。

 

1. きつ音になったのは、みなさんや、みなさんの周りの人のせいではありません

 
みなさんの中には、たとえば「悪い子だから、きつ音になった」とか、「小さい時にいけないことをした罰があたった」などと、思っている人がいるかもしれません。 「頭が悪いから」、「気が小さいから」きつ音になったと思っている人もいるでしょう。 しかし、このようなことできつ音になるわけでは決してありません。また、お母さん、お父さんをはじめ、みなさんを 大切してくれる人たちのせいで、きつ音になったわけでもありません。
 

2. きつ音は、年を取るについて軽くなっていくことが多いです

きつ音は、年を取るにつれて段々と軽くなることが多いようです。軽くなっていく時期は、人それぞれですが、遅くても 30歳位までには、軽くなることが多いようです。
きつ音が軽くなってくると、つまって声が出てこないような辛いきつ音が出ることが少なくなります。また、毎日の生活の中できつ音のことであまりイヤな思いをしないですむように なります。
       

3. みなさんは、一人ぼっちではありません

みなさんの中には、友達の中できつ音があるのは自分だけという人がいるのではないかと思います。そして、きつおんのことを誰にも言えず、悩んだり、苦しかったりしているかもしれません。
しかし、あなたは 一人ぼっちではありません。まず、あなたと同じようにきつ音がある仲間が大勢います。きつ音がある人は、100人に 1人ぐらいいることが知られています。よく探してみると、あなたの通っている学校の中に、他のきつ音がある人がいるかもしれません。
また、ことばの教室や 言語聴覚士の 先生は、頼りなる心強い味方です。あなたのきつ音が 軽くなるように、きつ音の相談を聞いてくれたり、きつ音が軽くなるための色々な方法を 教えてくれたりすると思います。
 

4. まず、きつ音のことをよく知ることが大切です

きつ音を軽くするには、まず、きつ音のことを良く知ることが大切です。たとえば、「きつ音の話し方にはどのようなものがあるか」、「きつ音の問題にはどのようなものがあるか」、「どのような時にきつ音が出やすくなるか」、「きつ音の話し方を楽にするには どうすればよいか」などについて知ることが、きつ音を軽くするための第一歩となるのです。
   

5. 自分で自分のおしゃべりをコントロールする方法を身につけると、きつ音が出にくくなります

きつ音のある人は、どういうわけか口や体を自分の思い通りに動かせなくなる時があります。そして、そのような時はきつ音が出やすくなります。そこで、きつ音が出てくるのを少なくするには、自分で自分のおしゃべりをコンロトールする方法を学んで、体を思い通りに動かせなくなることを少なくしていくことが効果的です。
ことばの教室や 言語聴覚士の先生は、あなたが、自分のおしゃべりをコントロールする方法を教えてくれたり、色々なアドバイスや練習をしてくれたりするとおもいます。
 

6. 話す場面をできるだけ避けないで色々と挑戦することも大切です

毎日の生活の様々なお話の場面をできるだけ避けないで色々と挑戦することも、きつ音を軽くしていくための効果的な方法です。たとえば、授業の発表、日直や係活動・委員会などでの発表、お友達や先生とのおしゃべりなどです。話す場面を避けないで色々と挑戦すると、上手くしゃべれなくて恥ずかしい思いをしたり、落ち込んでしまったりすることもあると思います。でも、逆に、話してみることで、思っていた程大変でなかったり、話すこととに自信を 持てたりすることもあるでしょう。
まずは、昨日まで話すことを避けていたことを1つだけ挑戦するところから初めていけば良いのではないかと思います。たとえ 1つだけも、これまで避けてきたことに挑戦するには大きな勇気がいると思います。でも、その勇気を出すことが、みなさんのきつ音を軽くするための大きな一歩となるのです。
  

7. 自分きつ音のことを他の人に話してみましょう

「自分のきつ音のことを他の人に話してみよう」というメッセージを読んで、「そんなこと、できっこない」、「ぜったい無理」などと感じた人もいるのではないかと思います。
しかし、きつ音がある大人の人に話を聞くと、これまで自分の中だけで抱えてきたきつ音の 悩みや辛い思いを、他の人に話すと、気持ちがふーっと楽になったと話す人がたくさんいます。また、自分の大事な人(お母さん、お父さんなど みなさんを大事に育ててくれている人、学校の先生、お友達など)に、きつ音のことを知ってもらえると、ことばが出にくい時にゆっくりと待ってくれたり、きつ音が出ても気にしないで聞いてもらえたりするようになるという良いところもあります。
まずは、あなたの話をきちんと聞いてくれそうな家族の人や学校の先生、お友達などに、き音についての悩みを話してみてはいかがでしょうか。ことばの教室や 言語聴覚士の先生に話してみるのも、良い方法だと思います。あなたの話を真剣に聞いて、一緒に悩んだり、助けてくれたりする人がきっといると思います。