吃音について

吃音について

このようなお子さんが先生にクラスにいらっしゃいませんか?

 
  • お話しする時に以下のような状態になる時がある
    • 「わ、わ、わたし」と繰り返して話す
    • 「わーーーたし」と長く伸ばして話す
    • 「・・・・・わたし」と言葉の出だしがなかなか出てこない
    • お話しするときにのどや口、鼻に力が入ってスムーズに言葉が出てこないときがある。
    • お話しするときに手や足を拍子を取るように動かして話すときがある
    • お話しするときに目元や口元がピクピクと動くことがある
    • お話しすることが苦手で、授業中に手をあげて発表することがほとんどない
    • 休み時間など、友達とお話しすることを避けている様子がある
    • ことばのことで友達からからかわれている時があるようである
 
  • このようなお子さんの中には、「吃音(きつおん)」という言葉の問題を抱えている場合があるかもしれません。
  吃音について2

「吃音」とは

 
  • 「吃音」とは、語頭音を繰り返したり(「わ、わ、わたし」)、引き伸ばしたり(「わーーたし」)、つまったり(「・・・わたし」)して、滑らかに発話ができなくなる状態のことをいいます。「吃音」のことは、少し前までは「どもり」と呼ばれていました。しかし、今では、「どもり」という言葉は差別的な意味合いが強いため公式な場で使用されることはありません。
 
  • 吃音の問題には、大きく「話し言葉の問題」と「心理的な問題」、「周囲の誤解や偏見からくる問題」の3つに分けることができます。「話し言葉の問題」とは、前述した言葉が繰り返したり、引き伸ばしたり、つまったりするいわゆる「どもる」話し方のことを言います。「心理的な問題」とは、吃音の話し方で話すことに怒りや悲しみ、恥ずかしさを感じたり、「自分はダメな人間なのだ」と自己肯定感が下がってしまう状態などを言います。「周囲の誤解や偏見からくる問題」とは、吃音の話し方を「へん」、「おかしい」、「こっけい」なものとしてからかいやいじめの対象としたり、「どもりは頭が悪い」、「どもりは先祖のたたりである」、「どもりはうつるからどもりの子と遊ばせてはいけない」など科学的な根拠の全くないことに基づいて吃音の人と対応しようとすることなどを言います。このように、吃音の問題は、単に話し言葉の問題だけでなく、吃音がある人の生活全般に深い影響を与えるものであるということができます。
 
  • 吃音の問題を抱える人は、全人口の1%を占めると言われています。その大部分の方は、話し言葉に不自由を感じつつも、仕事や日常生活に大きな支障を感じることはありません。しかし、中には、人前で話せないことから、仕事や日常生活に大きな支障をきたし、就職できない、仕事上の業務が出来ない、社会に出て行くことが出来ない等の深刻な問題を抱えてしまう人もいます。
吃音とは(3つの観点)

吃音とは(3つの観点)

吃音について3

学齢期の吃音の特徴

 
  • 学齢期の吃音の特徴としては、以下のようなものがあります。ただし、個人差がとても大きいので、以下に書かれていることが、必ずしもすべての吃音があるお子さんにあてまるわけではありません。
 
  • ほとんど吃音が出ない時期があるかと思えば、しばらくするとまた再び吃音が強く出るようになる等、吃音の話し方出現には波があります。吃音の波は、小学校低学年のお子さんにはより顕著に認められます。波の周期は、個人差が大きいのですが、多くの場合、1ヶ月から数ヶ月単位で良い時期と悪い時期を繰り返すことが多いようです。
 
  • 吃音が出にくい場面と出やすい場面が別れている場合があります。例えば、国語の時間の音読場面ではほとんど吃音が出てこない一方で、友達と雑談する時には吃音が多く出てしまう場合があります。また、その逆に、友達と雑談している時にはほとんど吃音が出てこないのですが、国語の音読では吃音が多発する場合もあります。
 
  • 多くの吃音の人は、独り言をいう、動物や赤ちゃん等しゃべらない相手に対して話しかける、歌を歌う、本読みなど他の人と一緒に読む(一斉読み)等の条件下では吃音は出現しないか非常に軽い吃音が出現するのみとなります。
 
  • 心理的な問題だけが突出して大きくなっている場合があります。この場合、日常生活の中ではほとんど吃音の話し方は出現しませんが、内面では絶えず「どもったらどうしよう」、「自分はダメな人間だ」と吃音に対する不安や劣等感が渦巻いていて、総合的な吃音の問題はむしろ深刻な場合が少なくありません。また、吃音の話し方で話すことを避けるために、吃音が出にくい言葉に言い換えて遠回しな表現を用いたり(「鉛筆」と言う代わりに「字を書く時に使うあれ、消しゴムで消せるやつ」等と言うなど)、吃音で話す苦痛から逃れるために、話す場面を避けたり(本当は野球部に入りたいのだが練習の時のかけ声を言自信がないのであまり興味のない文化部に入る、友達の前で吃音の話し方で話したくないので友達を作らず休み時間なども一人でいる、将来の進路選択の際にできるだけ喋らなくても良い職業を選択するなど)することも少なくありません。