第42回日本コミュニケーション障害学会学術講演会に参加しました

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2016年5月14日(土)、15日(日)と千葉県千葉市の千葉県文化会館で開催された第42回日本コミュニケーション障害学会学術講演会に参加しました。

 

会場の千葉県文化会館は、千葉県庁近くという千葉市の中心部ありながら、周囲を緑に囲まれた閑静な地区に建っていました。2日とも晴天に恵まれ、初夏を思われる陽気の中、和やかな雰囲気の学会となりました。

 

学会では、口頭発表6題、ポスター発表2題の吃音に関する発表がありました。その中には、成人吃音に関する3題の演題や、吃音に対する一般の方(大学生と保育士)の意識について調べた2題の演題が含まれていました。これまで、吃音に関する演題は幼児や学齢を対象としたものが多く、成人を対象としたものはあまり多くなったと思います。成人に対する演題が多くなった背景には、吃音のある成人の臨床の臨床が各地で行われるようになってきたことがあると思います。また、一般の方の意識について尋ねた研究が行われた背景には、吃音のある人を取り巻く周囲の人への啓発の必要性が広がっていることがあると思います。これらは、いずれも、これまで、あまり行われてこなかった領域であり、吃音研究の内容が広がってきていることの表れであると感じました。

 

また、学会では、吃音及び流暢性障害分科会が主催する「吃音、クラタリング、発達障害 〜重複する症例の評価と支援〜」というタイトルのワークショップも行われました。ことばの教室の先生方とお話ししていると、吃音を主訴に通級しているお子さんの中に発達障害を併せ持つお子さんが多いということをよく伺います。また、クラタリングは、発話速度の不安定さや、語句の繰り返しや発話の言い誤りなど、吃音とは異なる特徴を持つ発話の非流暢性の障害です。クラタリングは、比較的新しい障害概念であることもあり、国内での認知度はあまり高くありませんが、クラタリングを専門に扱う国際学会(International Cluttering Assocaiton; ICA)が設立されるなど海外では高い関心が持たれています。クラタリングは、しばしば吃音や発達障害と合併することが知られており、吃音と発達障害、クラタリングの間には何らかの関連性があるのではないかと示唆されています。分科会では、吃音と発達障害、クラタリングに関する疫学的知見と、発達障害をあわせもつ吃音のあるお子さん、クラタリングがあるお子さんの臨床についての最新の知見が紹介されました。

 

今回の学会でも、新しいこと学ぶワクワクした気持ちや、自分も頑張らなくてはというやる気をいただきました。これらを大切にしながら、明日から新たな気持ちで研究や臨床に取り組んでいきたいと思います。

 

会場の千葉県立文化会館です。晴天に恵まれ、緑がとてもきれいでした。

会場の千葉県立文化会館です。晴天に恵まれ、緑がとてもきれいでした。

 

会場の横に立っていた千葉城です。

会場の横に立っていた千葉城です。

「吃音のある子どもをもつ親の座談会」(6月12日(日)・大阪)のご案内

大阪の言語聴覚士の先生から、2016年6月12日(日)に大阪市立大学医学部付属病院にて、「吃音のある子どもを持つ親の座談会」開催のご案内をいただきましたので、ホームページ掲載の許諾をいただいた上で、ご案内いたします。吃音のあるお子様をお持ちの保護者の方の座談会の他、園や学校の先生方に向けた吃音をより知っていただくための講座も開講されるようです。大阪近辺にお住みの方は、ご参加をご検討されては存じます。

 

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  • 日時
    • 2016年6月12日(日)10:00〜14:30
  • 場所
    • 大阪市立大学医学部付属病院18階会議室(4)
      • 〒545-8586 大阪市阿倍野区旭町1丁目5-7
      • JR環状線・地下鉄御堂筋線・地下鉄谷町線 天王寺駅から徒歩3分
  • ゲスト
    • 堅田利明先生(関西外国語大学)
    • 餅田亜希子(東御市民病院)
    • 吃音親子の会
  • お申し込み方法

吃音のある中高生のつどい2016 第1回目のつどいを開催しました

2016年5月20日(日)に金沢大学角間キャンパスで、吃音のある中高生のつどい2016 第1回目のつどいを開催しました。

当日は、中学生1名、高校生2名の計3名の方が参加してくれました。また、スタッフとして吃音のある当事者の方2名が参加いただき、小林を交えた計6名で活動しました。

当日は、以下のことを行いました。

  • サイレント自己紹介
    • 氏名、年齢、所属、住所、特技、一言を紙に書いてもらい、それを皆の前に差し出して見せる、という形で自己紹介を行いました。
  • クイズ
    • 参加者同士で相談しながら、クイズの回答に挑戦しました。初めて出会う人同士も、クイズの回答の相談をし合うことで、徐々に打ち解けて仲良くなっていきました。
  • 私の吃音の「トリセツ」作り
    • 参加者それぞれが吃音で困っていることを挙げ、それに対してどのように周囲の人に扱って欲しいか、また自分自身が対処すれば良いかを「私の吃音の『トリセツ』」という形で整理しました。
  • Q and A コーナー
    • 参加者それぞれが吃音や吃音への対処法についても質問をし、それを参加者全員で答えるという活動を行いました。質問に対して、小林や成人の吃音の当事者の方だけでなく、中高生の参加者が回答する場面も見られました。

金沢大学小林研究室では、本年度、今回を含め5回の中高生のつどいを開催する予定です。このホームページでも開催の案内を出していきますので、ご関心のある方は、ご参加いただければと思います。